※このブログ記事は2004/09/24に探求三昧ブログに初出のものに加筆訂正しました。
古謝美佐子さん
昨日ブックオフ花小金井店で古謝美佐子のCD『天架ける橋』を見つけて買った。1250円だった。
かなり嬉しい。
まさかブックオフで置いているわけないだろうと思ったが、ダメモトで探してみてよかった。
知らない人のために書いておくと、古謝美佐子さんは、ネーネーズの初代メンバーだった人だ。
ネーネーズ脱退後は、坂本龍一と一緒に音楽活動をしたりしてきた。
というよりも、夏川りみが歌って有名になった「童神(わらびがみ)」の作詞者だと言った方が早いだろう。
『天架ける橋』には、この曲も入っている。
沖縄では圧倒的に人気がある人だから、べつに「夏川りみが歌った歌の…」などと言わなくても誰でも知っている。
「夏川りみさんの…」
古謝さんは、2004年9月2日のNHKテレビの「夢・音楽館」に、夏川りみと出演していた。
「夏川りみの島唄の師匠」としてだが。
だが、歌唱力でいえば、夏川りみを完全に圧倒していた。
べつに夏川りみが嫌いなわけはなく、好きか嫌いかと言われれば好きだが、島唄を歌わせたら、まだまだ人生経験の不足を感じる。
あれだけ人をひきつける声をもっているのだから、将来はきっと良い島唄の歌い手になるだろう。
「天架きる橋」
このアルバムの中の曲では、「童神」も、もちろん良い曲だが、「天架きる橋」もいい。
この曲は、1968年にお母さんが亡くなった2日後に詠んだ流歌だという。
『母に捧げるバラード』の古謝美佐子版という趣だ。
このアルバムに入っている曲のほとんどの作曲と全曲の編曲を、ご主人の佐原一哉氏が担当している。
個人的な嗜好でいうと、ストリングスは入れないで欲しかった。
三線には合わない。
まあ、シンセのストリングスを入れるよりは良いかもしれないが。
「童神」
「童神」は、祈りを歌にしたらこういう歌になるのではないかという感動の名曲。
いつか生で聴いたら泣いてしまうかもしれない。
古謝さんには、人間としての圧倒的な存在感があるのだ。
「すーしすーさ」という曲はちょっと面白くて、9歳の時に歌手としてレコード化した曲で、昔の自分と「デュエット」しているのだ。
もっと面白いのは、今の歌声の方が、子供の頃の声よりも細く美しい声になっているということだ。
アルバムに付いたブックレットには、ネーネーズ参加以前と思われる頃に撮られた写真も載っている。
若い頃は結構かわいかったんだな。
もっとも、今でも魅力ある顔をしているが。
同年代
ブックレットにの最後は、略年譜がある。
これによると、1954年5月11日生まれ。
歳は知っていたが、誕生日は知らなかった。
歳は向こうの方が2歳上だが、誕生日が5月5日生まれの私と近い。
どうもその歌声…だけでなく、人間的にも惹かれるものと思ったら、そういうわけだったか。
これから歳をとっても、いつまでも美しい高音とこぶしを聞かせてほしいものだ。
※YouTubeで、3年前の「古民家FES」のライブ映像を見つけた。
歌声が流れた瞬間、目頭をおさえたくなった。
【参考CD】
【参考サイト】
古謝美佐子オフィシャルWebサイト